グリーンレポート
特集:ビジネスフォーム業界の現状と今後の展望
-ビジネスフォーム業界の現状と今後の展望- 2/4
品目別のシェアはどう変わっているか


 フォーム印刷というと、すぐ穴のあいた連続帳票を思い浮かべるように、もっとも代表的な商品でもあるし、現在でも売上の70%以上を占めている会社もあるくらいで、良くも悪くも実際成長を支えていた原動力もこの連続帳票の成長であった。その連続帳票用紙と代表的な製品のストックフォームのシェアが大きく変わってきていることは予想できるが、どのように変わっているだろうか。
 ストックフォームは用紙幅が30インチ以上で(W幅)用紙代が一般小巻用紙に比べて安かったために、ある時期用紙代格差で大きな収益源となった。あっという間に日本中に100台近くが設備されたが、用紙格差が戻され、需給バランスが変わったこともあって、利益を産まない商品となってしまったようだ。シェア10%から6.4%に落ち、さらに下降線をたどっている。輸入紙が台頭してきたためにPCCと同様に、やがては輸入紙の舞台となってしまうかもしれない。
 品目別に見て、トップシェアの連続帳票は97年の39.4%から2000年には27%まで落ちている。ただ、一般印刷分野から巻取りへと変わった単票伝票分野も考えると、さらに落ち込んでいる。一方、伸びている方の代表は97年には調査対象にもならなかったために0と記録されているデータプリントや出力サービス・情報処理(会社によってはDPSとかIPSとか表示される)は、2000年には16.9%に達している。1年余前に弊社で実施したグリーンサークル会員向けアンケートで、この情報処理の仕事について、貴社でも受注されているか否かの質問をしているが、はいと答えた人は35.5%。そのうちフォーム印刷主力の会社では75%にも達していたことでもうかがえる。
 その他の商品ではメーリングフォームの中のハガキが伸びている。封書は減少しているにもかかわらず、はがきのみが増えているのは、50円という価格メリット、圧着ハガキ類が6面仕様などの影響もあり、DM方面にまで広がってきたことが考えられる。郵政省の発表した年間引受け高でもハガキだけが+13.2%という高い伸びを示しているので、今後もこの伸びは続くと思われる。


品目別のシェア

  2000年度 1999年度 1998年度 1997年度
連続帳票 27.0% 32.0% 36.0% 39.4%
単票伝票 11.0% 12.0% 12.7% 13.2%
ストックフォーム 6.4% 7.0% 8.0% 10.0%
OCR・OMR
6.2% 6.3% 6.4% 6.3%
複合伝票 6.1% 6.0% 5.8% 5.6%
メーリング封筒 2.5% 4.0% 5.0% 4.5%
メーリングはがき 4.3% 4.0% 3.9% 3.7%
タックラベル 3.4% 4.0% 5.0% 5.3%
DPS情報処理 16.9% 10.0% 6.0% 0%
その他 16.4% 19.0% 16.0% 12.0%




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