グリーンレポート
特集:流通小売業講座<後編>
-流通小売業講座<後編>-7/7

7.カードに関する新しい動き

 ポイント機能のついたクレジットカードが増えています。お店で買い物をした金額に比例してポイントが貯まる仕組みで、貯まったポイントに応じて料金の割引きや景品のプレゼント等を行います。個人消費の伸び悩みの中で、なんとか顧客を囲い込むための方策のひとつとして導入されており、特にカメラ量販店やドラッグストアなどではポイント還元率の高さが顧客確保のための大きな目玉として活用されています。また、西武百貨店のクラブ・オン カードとそごうのミレニアムカードが相互乗り入れしたことにより、それぞれのカードの所持者にとってはポイントが貯めやすくなったと好評のようです。
 長崎屋がクレディセゾンとの提携カードを発行。また出光へクレディセゾンが出資するなど、カード提携の動きもますます活発化しています。さらに、損害保険ジャパングループは、クレディセゾンの会員を対象として、会員ごとに異なる補償を提供する専用商品の販売を始めました。このように、クレディセゾンは積極的な提携戦略で、新たなビジネスモデルの構築をねらっています。
 提携といえば、流通業界ではここ数年、提携や合併が盛んに行われてきました。そして、今後もこの動きは続くものと見られています。特に苦戦の続く地方の中小スーパーマーケットが大手のチェーン店に合併される例が多く見られます。 そうなると、カードの申込用紙を含めて、新会社用の印刷・帳票需要が生まれます。
 今年1月6日より施工された「本人確認法(金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律)」により、クレジットカードの申込みの際に、本人確認が義務づけられることとなりました。それにともない、クレジットカードの申込書にも本人確認書類についての記載が追加されました。このように法律の変更にともなって帳票に変更が必要となることは、今後ともあることと思われます。


セゾンの申込書、下部

 今回、前後編にわたって流通小売業界の動きを見てきました。この業界はこの先も大きな動きがあることは必至です。ビジネスチャンスを逃さないためには徹底した情報収集が必要です。

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