基本用語集(50音順)

    

サーバ(=server)

パソコンのネットワーク上でサービスや情報を提供する側をいいます。サービスを受ける側は「クライアント」と呼ばれます。サーバにはファイルを共有する役割を持つファイルサーバ、プリンタを管理するプリントサーバ、通信処理を行なうコミュニケーションサーバなどがあります。


サーマル・プリンタ

熱によって発色、または転写して印刷するプリンタです。紙に塗布した感熱材料を加熱して発色させる方法と、溶解または昇華する材料を塗布したリボンを加熱して転写させる方法があります。


彩度(=Chroma、サイド)

色の鮮やかさを度数で表わしたものです。白灰色、黒が混じらない色ほど彩度が高くなります。色の判定は彩度、明度、色相で構成されています。


サイドベアリング

一般に印刷用の文字は、文字形状(文字面)の周辺に一定の余白をもってデザインされています。つまり仮想ボディに対して「実ボディ=字面(じづら)」は少し小さくデザインされます。このため字幅(文字サイズ)は、文字形状の幅(上下左右)にこの余白を足したものになります。この余白を「サイドベアリング」といいます。
印刷機のサイドベアリングは別の意味を持ちます。


以前に印刷したものを、再び印刷することをいいます。初めて印刷したものは「初版」と呼びます。


作字(サクジ)

活字において、2本または3本の活字の不要部分を削り必要な部分を組み合わせて特殊な漢字を作ることをいいます。母型がない場合や活字の鋳造が間に合わない場合に行われます。


刷版(サッパン)

印刷機にかけるために樹脂板、PS版、金属板に焼き付けた版のことをいいます。


刷了(サツリョウ)

印刷が終わることをいいます。


更紙(ザラガミ)

新聞や謄写版印刷などに使われる紙です。ケミカルパルプの量が40%未満で、印刷用紙では下位にランクされます。


三次色(サンジショク)

→「一次色(イチジショク)/二次色(ニジショク)/三次色(サンジショク)」参照。


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CIE表色系(=CIE color system、シーアイイーヒョウショクケイ)

国際照明委員会(CIE=Commission Internationaledel Eclairage)が勧告する、色を定量的に記述するための一連の規定および定義から成る体系のことです。RGB表色系、XYZ表色系、X10Y10Z10表色系が定義されており、一般にはXYZ表色系がよく用いられます。


色相(=Hue、シキソウ)

ある色と他の色を区別する主要な色の属性をいいます。


支持体(シジタイ)

→「フィルムベース」参照。


シスク(=CISC)

→「CISC」参照。


字形(ジケイ)/字体(ジタイ)/字母(ジボ)

1つの文字の中で偏(へん)と旁(つくり)、冠(かんむり)、脚(あし)などの要素をバランスよく組み合わせたものを「字形」といいます。
「字体」とは文字の骨組み、筆画の組み合わせからなる文字の骨格をいいます。
「字母」とは、活字の元ということで「母型」の意味に使われていましたが、最近コンピュータ用のデジタルフォントが開発されシステムや機器に搭載されるようになりました。その元字に対して「字母」という言葉が使われていますが、この場合複写の元になるというオリジナル文字の意味が含まれています、


下色除去(=UCR、シタイロジョキョ)

4色印刷で、黒やグレーの部分にはC、M、Y、Bkの4色のインキが刷り重なることになります。しかし、実際はオフセット印刷機では十分に乾いていないため、C、M、Yの3色のベタはうまく刷り重なりません。また、C、M、Yが同量に混ざると黒〜グレーとなるので、この3色をBk1色に置き換える(下色除去)ことにしています。


字面(ジヅラ)

文字や記号類、図形などの実際に印刷または表示される部分を「字面(じづら)」といいます。活字においては実際にインクが付いて紙面と接触する面をいいます。


シフトJISコード(シフトジスコード)

現在、パソコンの多くで使われている文字コードで、SJIS、MS漢字とも呼ばれています。これは1バイト仮名(JIS8)を使えるようにする為に、JISコードを移動(シフト)したものです。SJISではエスケープシーケンスを用いず16進数の81h〜9Fh、E0H〜EFhの範囲のバイトが現れると2バイトモードが開始され、このバイトは2バイトの文字の第1バイトとして処理されます。続く第2バイトは40h〜7Eh、80h〜FChの範囲でなければなりません。JISコード体系と同様に16進数で表わします。


シム(=SIMM)

Single Inline Memory Moduleの略。パソコンのメモリで、増設する時はSIMM用ソケットに差して用います。16Mバイト、32Mバイト、64Mバイトなどがあります。


湿し水(シメシミズ)

オフセット印刷で、刷版の非画像線部にインキが付かないよう、インキを付ける前に刷版を湿らせるための水のことをいいます。


地紋(ジモン)

写真や文字の背景として装飾する網点、砂目、彩紋などをいいます。地紋は装飾のほか偽造防止のために有価証券、証明書、表彰状などにも用いられます。


シャープネス

画像処理において絵柄の輪郭を強調することをいいます。シャープネスの強弱で質感を表現できます。一般的には、人物(肌物)はシャープネスを標準〜弱目にしてソフトに仕上げ、機械、金属物はシャープネスを標準〜強目にしてハードに仕上げます。


ジャギー

「ギザギザ」という意味です。低ドットフォントの曲線部分や斜線部分などは滑らかにならずギザギザになりますが、これを「ジャギー」といいます。特に拡大するとその現象が目立ちます。


写真植字(シャシンショクジ)

写真の原理を応用した写真植字機によって印画紙に文字や記号を焼き付け、現像処理してできた文字や記号のことをいいます。レンズを使用するので拡大や縮小、変形が自由にできます。書体や罫の種類もたくさんあります。字間や行間が任意に変えられるなど多くのメリットがあります。


シャドー

イラスト、写真などの暗い部分を指します。暗い部分の印刷再現が悪いことをシャドーがつぶれている、という言い方をします。


ジャバ(=JAVA)

→「JAVA」参照。


集版(シュウハン)

色分解されたカラー写真や文字などを色版ごとに一枚のフィルムにまとめる作業をいいます。


出力装置(シュツリョクソウチ)

コンピュータで処理されたデータを取り出す装置のことをいいます。プリンタやイメージセッタ、プロッタなどが代表的ですが、ディスプレイなども出力装置といえます。


昇華型プリンタ(ショウカガタプリンタ)

熱を加えることによって溶解または昇華する材料を塗布したリボンを加熱し、紙に転写させる方式のプリンタです。


上質紙(ジョウシツシ)

印刷用紙のうち、JIS規格の印刷用紙Aに当たる紙のことをいいます。ポスターや書籍の本文用紙によく使われます。


照度(ショウド)

光源に照射された面の単位面積当たりに入射する光りをいいます。


ショートラン印刷(ショートランインサツ)

印刷インキを使用した小ロットの印刷をさします。最近、デジタル技術の発展やCTPの普及により、小ロットのスポットカラー印刷や、フルカラー印刷が低コスト・スキルレスで手軽になってきました。印刷インキだけでなくトナーなどを使用するものはオンデマンド印刷といいます。


初校(ショコウ)

印刷会社に入稿したものが、指定通りに製版(あるいは組版)されているか、チェックのため出す最初の校正ずりのことをいいます。初校に訂正指示(赤字)が入り、訂正した上で出す2度目の校正刷りを「再校」と呼びます。通常の印刷物では再校で校了、あるいは責了になることが多いのですが、訂正指示の内容によって三校、四校...と続けることもあります。


シルクスクリーンインサツ(シルクスクリーンインサツ)

孔版印刷のひとつです。シルク(絹)やアクリルの網目(スクリーン)をブロックすることでインクの通過量を加減します。インクの盛り方を不均一にすることが出来るので、グラデーションの再現も可能です。現在ではシルクの他にステンレスやナイロンを使用するので、この方式を「スクリーン印刷」といいます。


白ヌキ(シロヌキ)/白ヌキ文字(シロヌキモジ)

平網や写真などの上に入る文字や模様に対して、読みやすいようにするため、その部分を取って紙白にすることを「白ヌキ」といいます。特に文字の場合を「白ヌキ文字」といいます。


白フチ文字(シロフチモジ)

平網や写真などに重ねた文字や模様などを、読みやすいように白くフチどることをいいます。


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スカジー(=SCSI)

パソコンと周辺機器を接続するための標準インターフェースのことをいいます。8ビット並列信号を扱い、7台まで接続することができます。


スキャナ

平面に置いた原稿や、円筒形のドラムに写真原稿やイラスト原稿を巻きつけたものをさらに反射光や透過光で光の走査によって濃淡を電気信号に変え、さらに光の走査によって露光された分解ネガやポジを得る機械のことです。従来の製版のカメラによる分解に対して電子製版と呼ばれます。


スクリーニング

画像の濃淡を網点の大小によって表現することをいいます。


スクリーントーン

透明なフィルムに網点、万線などの模様が印刷され、裏面に接着剤が塗布されたものです。デザインや印刷原稿の版下にはり込むことによって、表現に変化をつけたり、地紋を作るのに使います。


スクリーンフォント パソコンの画面表示用のフォント(文字書体)のことをいいます。


スクリーン角度(スクリーンカクド)

網撮りの時、スクリーン線または出力網点の対角線が水平線となす角度のことをいいます。多色製版では、印刷物での見苦しいモアレの発生を防ぐため、各色版の網目角度を30°ずつ離すのが原則です。


スクリーン線数(スクリーンセンスウ)

網点を作るためのスクリーンの細かさを示すものです。1インチの幅に何個の網点があるかによって80線、150線などに分かれます。


スケーラブルフォント

画面表示用のスクリーンフォントの一つです。同じ画面表示用フォントのビットマップフォントが、形や大きさに合わせてふぉんと必要であるのに対し、スケーラブルフォントは計算によって拡大/縮小を行います。そのため、表示には時間を要しますが、データ量はビットマップフォントに比べはるかに少なくて済みます。


スケルトンブラック

多色印刷用に用いられるスミ版の一種です。ハイライト部から中間部にかけて強いコントラスト階調があります。ハイライト部からシャドー部まで階調をもつフルブラックに対比してこういいます。


ストリップ

製版工程において、ストリッピングフィルムを用いて完成ポジフィルムを修正する方法で、ストリップ修正ともいいます。ネガ台紙から露光した後、薄い膜状に剥がしたフィルムに専用のノリをつけ、完成ポジフィルムに貼り込み、修正します。


スプール(=SPOOL)

Simultanes Peripheral Operation On-lineの略。プリンタなどの低速な周辺機器を他のアプリケーションと並行して動作させ、コンピュータ全体の処理能力を向上させる機能のことをいいます。プリント処理中にも、ただ待つだけでなく、別のアプリケーションでの作業が行えます。


スプライン曲線(スプラインキョクセン)

ランダムに設定されたいくつかの点の間を滑らかに結ぶ線のことをいいます。また、線を滑らかに結ぶ曲線をスプライン曲線といいます。


スポットカラー

新聞印刷において、大きな見出しや広告のために部分的に単色カラー印刷を行なうことをいいます。


スマートメディア

東芝が開発したフラッシュ・メモリ・カードの呼称で、正式にはSSFDC(Solid State Floppy Disk Card)といいます。


スモールキャップ

大文字の字形のまま比率を小さくした書体で、xハイトと同じ高さにしたものです。人名、地名などに使われます。


刷り順(スリジュン)

印刷インキを刷る順番のことをいいます。たとえば、

@印刷された紙の伸縮を低減し、見当精度を保つため、画線部の面積の小さい順に印刷します。

A印刷されたインキの上に別の色のインキを印刷するので、トラッピングの影響を低減させるため、後から印刷するインキはノリの良いインキにします。
一般に、Bkインキ→Cインキ→Mインキ→Yインキの順に印刷します。イエローインキを最後に刷ると印刷表面が滑らかに仕上がります。

校了後、印刷を始めてすぐに取り出した見本のことをいいます。印刷物の最終確認をするためのもので、インキ量の微調整は出来ますが、ここで訂正することは、印刷所にとって、いわば緊急事態になるので、校正の段階で充分注意する必要があります。


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静電印刷(セイデンインサツ)

印刷において、インキの転写を圧力で行なうのでなく、静電引力を利用して行なうものです。曲面への印刷や、強度の低い物への印刷が行えます。


製版カメラ(セイハンカメラ)

原稿を撮影して、製版用のネガまたはポジフィルムを作るカメラのことをいいます。原図(原稿)の複写、色分解、網撮影などに用います。基本的な構造は、原稿を取り付ける原稿架、レンズをつけるレンズ架、フィルムを置く手元架(フィルムボード)から構成されています。


セーフライト

→「安全光(アンゼンコウ)」参照。


責任校了(セキ二ンコウリョウ)/責任校正(セキ二ンコウセイ)
校正で訂正箇所が少ない場合、印刷所の責任で直し、校了とすることをいいます。それ以後校正刷りは出さずに下版します。責任校了となった校正紙を責了紙と呼びます。


セキュアマルチメディアカード

三洋・日立・独インフォニオンテクノロジーズ(音楽配信では富士通と組む)の連合が提唱している新しいメモリーカードで、32×24×1.4mmのもの。


背丁(セチョウ)/背標(セヒョウ)

製本時の丁合のために、折り丁の背に、順序を示すために印刷する文字を「背丁」といいます。書名と折り丁の番号などが印刷されます。「背標」は背丁と同じ目的で折り丁の背に印刷する記号のことをいいます。


セップス (=CEPS、Color Erectronics Prepress System)

製版工程においてカラー画像を電子的に処理する電子製版装置のことをいいます。従来のCEPSはカラー画像処理専用システムでしたが、近年はポストスクリプトをベースに文字・画像を統合処理するシステムが主流になっています。


全角 (ゼンカク)/半角 (ハンカク)

活字(印刷用文字)のサイズを表わすもので、ボディの天地と左右の寸法が同じもの(正方形)を「全角」といいます。また、ボディの天地の寸法に対し、左右の寸法が1/2倍のもの(長方形)を「半角」といいます。和文の活字ほ全角が基準となっていますが、欧文文字の左右寸法は書体や文字によって異なっています。


線数メーター (センスウメーター)

網点のスクリーン線数を測るためのフィルム状のスケールのことをいいます。


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ソーホー (=SOHO)

→「SOHO」参照。


ソフトドット

網点の中心部の濃度に比べて、周辺へ行く程濃度が下がっている状態をソフトドットといいます。この網点を密着返し(コンタクトワーク)すると、再現する網点のサイズは変化し易くなります。
→「フリンジ」参照。


ソフトプルーフ

コンピュータのブラウン管に表示されている画像のように、一時的にしか存在しない状態で行う校正をいいます。


ソラリゼーション

感光材料に露光した後、これを現像処理すると露光量が多いほど濃度が高くなります。このとき露光量が多過ぎ、逆に濃度が減少してしまうことをいいます。


損紙(ソンシ)

印刷中に発生する不良紙のことをいいます。関東以北では俗称「ヤレ」、関西では「ペケ」といいます。

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