基本用語集(50音順)

    

アーカイブ(=Archives)

いくつかのファイルをまとめて一つにしたファイルのことをいいます。インターネットでは、公開されたファイルの保管庫(サーバ)のことをいいます。
参考→「圧縮(アッシュク)」


アーキテクチャ(=Architecture)

コンピュータの設計思想のことで、コンピュータの組織や構造を意味します。従来はハードウェア面だけを意味していましたが、現在ではソフトウェア面も含めています。コンピュータの設計思想はメーカーによって異なります。


アート紙(アートシ)

上質紙の表面にコート剤の塗工量が20g/u以上塗工された塗工紙のことをいいます。 カタログ、ポスター、写真集など、品質の良さが求められるカラー印刷物に用いられます。


アイコン(=Icon)

パソコンの画面上に現れる絵文字のことをいいます。プログラムやファイルの機能や内容をわかりやすく絵で表現しており、利用者は、必要なファイルやプログラムの絵文字を見つければ、あとは簡単な画面操作(マウスのクリック)でパソコンを操作することができます。


アイテニアム

インテルとヒューレットパッカードが共同開発したサーバー・ワークステーション向けの64ビットMPU。 ペンティアムなど32ビットMPUに比べて命令実行機能などの処理性能が大幅に向上する。


アウトラインフォント

文字を主要な点とその間を結ぶ輪郭線(アウトライン)の計算式で表したのもです。点の集まりで構成されたビットマップフォントと異なり、どんなに拡大・縮小しても劣化しないのが特徴です。ただし、拡大・縮小するたびに輪郭線を計算するので、印刷あるいは表示に多少時間がかかることがあります。 「スケーラブルフォント」と呼ぶこともあります。


青焼(アオヤキ)

製版工程で集版されたフィルムの文字やレイアウトをチェックするためのコピーのことをいいます。コピー紙の色が青色をしていることから「青焼き」と呼ばれます。色調などを見ることはできません。


赤字(アカジ)

校正紙に校正記号で記された訂正指示のことをいいます。一般的に赤い筆記具が使われるので赤字と呼ばれます。


アクロバット(=Acrobat)

米国AdobeSystems社が開発したソフトウェアです。文字や画像をPDF(Portable Document Format)というファイル形式で保存し、共通フォントを持たない環境でも、元の文書ファイルのレイアウトを再現することができます。


アスキー(=ASCII)/アスキーコード(=ASCII CODE)/アスキーデータ (ASCII DATA)

American Standard Code Information Interchangeの略。英数字を表す7ビットコードで、27=128種の文字を表現します。


アセンダライン(=Ascender line)

欧文文字は書式デザイン上、5本の仮想線(「アセンダライン」、「キャピタルライン」、「ミーンライン」、「ベースライン」、「デセンダライン」など)を基本としています。ローマ字の小文字のうち、xハイト線よりも上に突き出ている部分を「アセンダ」といい「d」、「h」、「k」、「l」などがあり、突き出ている部分の先端を横に揃えるラインを「アセンダライン」と呼んでいます。


アタリ罫(アタリケイ)

版下台紙上に写真などの入る位置、輪郭を示すために引く線のことをいいます。 「アタリ罫」は製版段階で消され、印刷物上には印刷されません。


圧縮(アッシュク)

データの容量を電子的に小さくすることです。原寸に再現できない非可逆圧縮と再現可能な可逆圧縮があります。
参考→「アーカイブ」


アップルトーク(=Apple Talk)

米国Apple Computer社が開発したMacintosh専用のネットワーク用ソフトウェアです。 形態としてLocal TalkやEtherTalkがあります。


アナログフォント

字形の情報をアナログデータとして保持しているフォントで、 一般に金属活字の文字や写植機の文字盤などに使われているフォントのことをいいます。 デジタルフォントの登場により、「デジタルフォント」と区別するため「アナログフォント」と呼ぶようになったものです。


アプレット

Sun Microsystem社が開発したJavaで作られたプログラムで動画を扱えるもの。 これを貼りつけると動きのあるページを作成できる(実際に動きを見るにはJavaに対応したブラウザが必要となる)


網かけ(アミカケ)

→「網伏せ(アミフセ)」参照。


網点(=dot、アミテン)/網ネガ(アミネガ)/網ポジ(アミポジ)

凸版印刷やオフセット印刷では写真のように連続的に階調のあるものを、点の大、小によって濃淡を表します。 網点とはその「点」を指します。規則正しく並んでいるので網目のように見えることからこのようにいわれます。


網点面積率(アミテンメンセキリツ)/網点%(アミテンパーセント)

単位面積当たりに占める網点の面積の比率をパーセントで表わしたものをいいます。 色の濃淡を網点の大小で表現します。網点の形状、大きさは使用する製版用スクリーンの種類によって異なるため、 色の濃淡の度合を示すのに網点面積率が用いられています。


網伏せ(アミフセ)

印刷効果のの一つで、文字や絵柄などに指定された形に平網やグラデーションを入れることです。 「TINT処理」ともいいます。


アルカリ性湿し水(アルカリセイシメシミズ)

pH(ペーハー)がアルカリ性に調整された湿し水のことをいいます。 脂肪酸含有インキ(植物油の多いインキ)には適切ではありませんが、 極性の小さい樹脂と石油系用材から成るインキでは整面効果もよいことから、新聞のオフ輪印刷に用います。


安全光(アンゼンコウ)

暗室において感光材料には影響を与えず、作業者の目に明るく、楽に作業のできる照明光をいいます。 つまり可視光線のうち、その感光材料の感色範囲外波長域を光源に使用します。「セーフライト」ともいいます。


アンチエイリアス処理(アンチエイリアスショリ)

CRTディスプレイにおいて文字や画像の輪郭線に現れるジャギーを避けるため、 ドットとドットとの間を中間色で埋めることで滑らかに見せる処理をいいます。


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イーサーネット(=Ethernet)

米国XEROX社の商標登録で、パソコンやワークステーション向けの小規模LAN(Local Area Network)用の接続方式のことをいいます。現在、最も普及している規格の一つです。


イキ

製版工程へ指示する用語の一つで、罫線などを印刷時に印刷する指示などに使います。つまり「生かす」という意味で「イキ」といいます。
レイアウト用紙や版下に指定した罫線(ケイともいう)を印刷時に残すときはケイイキといいます。


一次色(イチジショク)/二次色(ニジショク)/三次色(サンジショク)

通常のカラー印刷は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Bk(ブラック)の4色のインキを使い、可能な範囲で色を再現しますが、そのうちC、M、Yがもつ色を一次色といいます。
二次色とは減色法の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンのうちいずれか二つを混合してできる色のことをいいます。例えばイエローとマゼンタ、イエローとシアン、シアンとマゼンタを混合すると、それぞれ赤、緑、紫のような色を得ることができます。
三次色とはシアン、マゼンタ、イエローの3色のインキをさまざまな割合で混ぜ合わせてできる色をいいます。


イメージセッタ(=Imagesetter)

文字、写真、図形などをイメージデータとして扱い、同時に出力可能なレーザ方式の出力装置のことをいいます。


色温度(イロオンド)

→本文34ページ「4-4-6色温度」参照。


色カブリ(イロカブリ)>

カラー印刷において指定通りの色ではなく、一定の傾向の色が帯びている状態をいいます。色浮きともいいます。


色校正(=Color proof、イロコウセイ)

色指定した部分が、その通りの色になっているか確認する作業をいいます。写真は正しい色で再現されているかを校正します。


色修整(イロシュウセイ)

カラー原稿を色分解する際に、原稿の色が印刷時によく再現できるように色の修正を行うことをいいます。


色濃度(イロノウド)

色画像の濃度のことをいいます。分光高度計を用いて各波長での反射濃度を測る分光濃度や3色フィルターを用いて濃度計で測る3色濃度など、目的によって各種の表示方法があります。


色の三原色(イロノサンゲンショク)

→本文33ページ「4-4-5 色の混合」参照。


色の三属性(イロノサンゾクセイ)

色を定める種類の独立した量のことをいい、明度、色相、彩度のことです。


色分解(イロブンカイ)/色分解用フィルタ(イロブンカイヨウフィルタ)

カラー原稿を製版カメラやスキャナを使用し、C版(シアン)、M版(マゼンタ)、Y版(イエロー)、Bk版(ブラック)の4色印刷用(3色印刷、2色印刷もあります)の分解フィルムを作ることを色分解といいます。R(レッド:赤)、G(グリーン:緑)、B(ブルー:青)フィルターが基本的な分解用フィルタです。


色見台(イロミダイ)

印刷物などの色評価用のユニットで、観察面全体が均一な明るさになるように設計されたものです。


色見本(イロミホン)

印刷工程に対して、「濃い赤」とか「薄い赤」などの言葉による色の表現では、制作者が意図した色で印刷物を作ることはできません。そのため参考となるサンプルを用います。これを色見本といいます。色見本にはカラーチップや過去の印刷物、カラープリンターでの出力物などを使うことがあります。


印圧(インアツ)

印刷の際、版面またはブランケット面のインキを紙面などの被印刷面に転移させるために加える圧力のことをいいます。単位面積当たりの圧力(kg/cu)で表現しますが、輪転印刷機の場合には、簡易的に圧着面の幅(ニップ幅)で表わすことが多いです。


印画紙(インガシ)

一般的にはネガフィルムなどから写真をプリントする専用のペーパーのことをいいます。印刷業界においては文字や網点画像などを撮影し、版下などに使用します。
●印画紙サイズ
名称  サイズ
(inch)    (o)
全紙   18×22    457×560
半切   14×17    356×432
四切   10×12    254×305
特四切  8×12    203×305
六切   8×10    203×254
八切   6.5×8.5   165×216
13×18p 5×7     130×180
カビネ  4.75×6.5   120×165
4×5   4×5     102×127
手札   3.25×4.25  83×108
大名刺  2.5×3.5   65×90



インクジェットプリンタ

インクを細かい液滴にして、ノズルから直接紙に吹き付けて印刷する方式のプリンタのことをいいます。動作音が少なく、画像の出力やカラー印刷にも適しています。


インスタントレタリング

透明なシートに特殊な方法で印刷された文字や記号、罫線で、上からこするとシートからはがれ紙に転写されます。簡易性のため、デザイン分野で広く利用されています。


インターネット(=Internet)

世界中のコンピュータを一つのネットワークで結んだものです。パソコン通信のように、ある一台の大型コンピュータによって集中管理されるネットワークと異なり、分散型であるのが特徴です。番号が分かっていればつながる電話と同じように、インターネットは相手先のアドレスさえわかっていれば、世界中のどこでも通信することが可能です。通信ソフトにはtelnet、ftp、mail、news、Mosaic、Netscape、Internet Explorerなどがあります。


インターフェイス(=Interface)

異なる機種間で、データの受け渡しをすることをいいます。規格としては、RS232C、RS422、SCSI、Ethernetなどがあります。


イントラネット(Intranet)

インターネットの環境を企業内での情報の共有化に転用したもので、企業内の情報交換をWWWブラウザや電子メールなどを用いて行うネットワーク形式のことです。


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浮き汚れ(ウキヨゴレ)

インキの乳化が進み過ぎて、オフセット印刷などで印刷用紙の全面に微細な汚れがつく現象をいいます。


内校(ウチコウ)/内校正(ウチコウセイ)

印刷会社が版下、組版などを初校としてクライアントに提出する前に、印刷所内で行う校正のことをいいます。入力文章の抜け、脱字、誤字などをチェック、訂正し、提出する校正の品質を良くするために行います。


裏移り(ウラウツリ)

印刷された紙が積み重ねられた際に、紙の裏面に、その下にある印刷物のインキが付着することをいいます。


裏罫(ウラケイ)/表罫(オモテケイ)

活版印刷において線幅が0.08〜0.10oの細い罫線を表罫といいます。
アルミニウム、亜鉛などの薄板を活字の高さと同じ幅に切断し、一辺を山形に削って仕上げて罫線を作ります。亜板を薄く削って作る場合もあります。
線幅が1ポイントまたは五号八分の太さの罫線のことを裏罫といいます。アルミニウム、亜鉛などの薄板を活字の高さと同じ幅に切断し、一辺(おもて)を山形に薄く、反対側(裏)をそのままの厚さに仕上げて罫線を作ります。


裏焼き(ウラヤキ)>

文字や写真の表裏を逆にして製版することをいいます。


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エアブラシ

絵具などをスプレーで吹き付ける描画手法、またはその器具、効果をいいます。


エグジフ/イグジフ(=Exif)

富士写真フイルムが提唱するデジタルカメラの画像フォーマットです。JPEGをベースとして改良したもので撮影時の情報を付加することができます。


NDフィルタ(=Neutral Density Filter、エヌディーフィルタ)

可視光の波長範囲で一定の光学濃度をもっている光学フィルターのことをいい、光量の調節に使用します。色分解のためのカラーフィルターと異なり色がついていないため、透明〜灰色〜黒色に見えます。


エム(=em)

欧文文字におけるサイズを表わし、和文文字の全角に相当する意味のことです。アルファベット文字は、和文文字と異なり、ボディの幅(セット)がいろいろあるため、全角(正方形)に近い幅を想定してこれを「エム」と呼んでいます。「M」の字が全角に近いことからこの呼び名があるといわれています。


エリプティカル

網点形状の一種で、チェーンドット(179ページ参照)と同じものです。


エン(=en)

欧文文字の「エム(全角相当)」の横2分の1のことを「エン」といいます。数字やカンマ、ピリオドはエン幅(2分)が普通です。日本では「半角」という呼び方をしています。


エンコーディング(=Encoding)

文字や文を一定の規則に従って符号化することです。


演色性(エンショクセイ)

物を照明する光が、その物の表面の色を表現する性質のことです。その光(光源)が持つ分光分布によって、演色性が左右されます。


エンボス

紙に型押しをして凹凸をつけた紙のことをいいます。紙に型押しをすることをエンボス加工といいます。


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凹版印刷(オウハンインサツ)

版の凹んだところにインクをつめて印刷する方法でグラビア印刷、版画エッチングなどに使用する刷版のこと、また印刷方式のことをいいます。


欧文フォント(オウブンフォント)/欧文書体(オウブンショタイ)

書体の変化が豊富なことは、欧文活字書体の最も大きな特色です。種類の多さ、複雑さを同系統のファミリーに区分でき、書体名には設計者名、鋳造所名などがつけられています。これを次の12種の基本活字体に分類することができます。
(1)ゴシック(Gothic)
(2)ベネチアン(Venetian)
(3)オールドフェイス(Old Faces)
(4)過渡期的書体(Transitional Faces)
(5)モダンフェイス(Modern Faces)
(6)エジプチアン(Egyptian)
(7)サンセリフ(Sans Serif)
(8)20世紀書体(Twenieth Century Faces)
(9)現代書体(Contemporary Faces)
(10)スクリプト(Script)
(11)見出し書体(Disply Types)
(12)新聞書体(News Types)


オーサリングソフト

文字やグラフィックス、音声、映像といったさまざまな素材を組み合わせ、一つのまとまったアプリケーションを開発するためのソフトのことをいいます。


オーバープリントワニス

印刷の最終インキとして印刷する透明なワニスのことをいいます。印刷物の光沢を目的としたり、耐摩擦性、耐水性などの保護を目的とします。


奥付(オクヅケ)

印刷物の書名、発行年月日、版数、著者名、発行所名、定価など記されているページのことをいいます。一般的には書籍の巻末に印刷されます。


オフセット印刷(オフセットインサツ)

凹凸のない平らな版の上にインキをつけて印刷する方法で、版からゴムのブランケットに転写(OFF)し、さらにこの転写したインキを紙に刷る(SET)方式です。


オペーク

ポジやネガの画像またはその周囲に塗布する遮光性のある塗料のことをいいます。写真製版のさい、画像中のピンホールを埋めたり、マスク版を作成します。


表罫(オモテケイ)

→「裏罫(ウラケイ)/表罫(オモテケイ)」参照。


折り(オリ)

製本工程における紙の折りの方法です。二つ折り、巻三つ折り、外三つ折り、観音折り、経文折り、蛇腹折り、小文字四つ折り、巻四つ折りなどがあります。


オルソフィルム

青紫色から黄緑色の範囲の波長に対して感光性のあるフィルムのことをいいます。製版工程で、白黒原稿の撮影などに使われます。


オンデマンド印刷(=on-demand printing、オンデマンドインサツ)

必要なときに必要な枚数だけ印刷する」という目的で開発された印刷システムをいいます。刷版を用いずデジタル方式の印刷を意味し、データベースやネットワークの進歩で増々普及します。


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