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大人の趣味百科(2) スポーツ自転車入門
ロハスなはなし
▲スポーツ自転車であればより遠くまで、快適に走ることができます。
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▲初めての自転車通勤にも挑戦しやすいクロスバイク
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▲長距離のツーリングをしたい人におすすめのロードバイク
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▲アウトドア志向の人にぴったりなマウンテンバイク
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▲コンパクトな車体にスポーツ自転車の機能性を備えたミニベロ
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▲サングラスは手持ちのものでも構いませんが、落ちにくいように設計された自転車専用のもののほうがより安全に走行できます。
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▲自転車が歩道を走ってもよいことを示す道路標識です。
第67回
大人の趣味百科(2)
スポーツ自転車入門
2011/10/11
 

[1]目的に合ったスポーツ自転車で楽しく走ろう
 スポーツ自転車を楽しむ第一歩は、いつ、どこで、どのように乗りたいのかをイメージすることです。少し離れた会社まで思い切って自転車で通いたい、健康のため休日に川沿いをサイクリングしたい、仲間と自転車でツーリングの旅に出かけたいなど、いわゆるママチャリ(シティサイクル)ではできないことが、スポーツ自転車なら楽しめます。両者の大きな違いは、中・長距離を走るための機能性を備えているかという点です。
 具体的には、ギアの段数が多い、前傾姿勢をとれるようサドル位置が高い、車体が軽量化されている、軽快に走行できるようなタイヤの太さなどが挙げられます。ギアが細かく調節できれば、アップダウンの多い道でも自分のペースでペダルをこぎやすくなります。また、車体が軽く、タイヤが細い分、こぐ力が小さくて済み、距離が長くても爽快に走ることができます。
 スポーツ自転車は大きく4つに分類できます。自分が楽しみたいイメージに合致した自転車選びが大切です。その特徴を簡単にご紹介します。
●自転車通勤に挑戦したいのなら「クロスバイク」
十数kmから30km程度先の職場まで自転車通勤をしたり、休日に公園や河川敷のサイクリングロードを走ったりといった楽しみ方をしたいのなら、クロスバイクから始めましょう。後で紹介するロードバイクとマウンテンバイクの中間的なデザインを持つスポーツ自転車の入門的な種類で、7〜8万円ぐらいの予算を出せば、かなり高性能な1台が購入できます。舗装された道路で乗ることが多いのであれば、タイヤはロードバイクのような細めのものを選ぶとスピードが出やすく快適です。

●ツーリングにも出たい「ロードバイク」
ゆくゆくはオンロードを走ってスピード感を楽しみたい、50kmを超える中・長距離のツーリングに挑戦したいという人は、クロスバイクに比べて高価にはなりますが、ロードバイクが最適です。世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」で使われているのがこの車種です。もちろん通勤にも使えますし、職場まで数十kmを超えるならロードバイクがおすすめです。
サドルやタイヤチューブを変えたり、ハンドルに巻くテープでカラーコーディネートしたり、パーツを交換して自分好みにカスタマイズする楽しさもあります。

●山遊びで乗りたい「マウンテンバイク」
キャンプや釣り、トレッキングなどアウトドア志向の人には、山道を走るアクティビティーが楽しめるマウンテンバイクがおすすめです。マウンテンバイクは、舗装されていない山道などを登ったり、下ったりするために作られた自転車です。
最近は、トレッキングブームの影響から、富士山や神奈川県の相模湖、京都の半国山など、全国各地にマウンテンバイク専用コースが整備され始めています。そのようなコースではレンタルのマウンテンバイクの用意もあり、初めての人でも気軽に楽しめるようになっています。

●市街地&近距離移動中心のライトユーザーには「ミニベロ」
近年、コンパクトな車体とデザイン性の高さから、若者を中心に人気が高まっているのがミニベロです。これはタイヤ径が20インチ程度の小径車と呼ばれるもので、軽量化・多機能化された車種が次々と生まれています。自転車を持って鉄道などに乗る「輪行」にも便利な、折りたたみ式のものもあります。
タイヤが小さいため、長距離の走行には不向きですが、数kmから十数km程度の近距離であれば難なく走れます。径が小さい分、こぎ出しが軽く、信号待ちが多い市街地での走行に向いています。

[2]危険や疲労感を避けるために最低限の装備を
 速度の出るスポーツ自転車に乗る場合は、身を守るための最低限の準備も忘れることができません。最も大切なのがヘルメットです。自転車はバイク同様、転倒するものという意識が大切です。そのため、頭を守るヘルメットは欠かせません。日本人は、欧米人とは頭の形が異なるので、日本製が最適です。合わせて、裸眼の人はサングラスもかけると快適性が増します。
 また、疲労を軽減してくれるアイテムの一つがグローブです。ハンドルを長く握っていると、手のひらがすれたり腕がしびれたりして疲労感に襲われますが、グローブをはめるとかなり軽減されます。さらに、お尻が痛くなってくるのも慣れない自転車走行にはつきものです。その場合には、パッド付きのアンダーウエアを履きましょう。ほかにも、後ろ身頃が長く作られた自転車用のウインドブレーカーや、自転車走行時の体にフィットするバッグでビジネス向きのデザインのものなど、専用のウエアやバッグ類も最近ではとても充実しています。
 健康のためにサイクリングを習慣にしたい人向きのグッズもあります。走行距離や消費カロリーなどが計測できるサイクルメーターや、心拍数を確認できるハートレートモニターなどを上手に活用すると、運動効果もやる気もアップします。

[3]守りたい交通ルールとスポーツ自転車の楽しみ方
 スポーツ自転車を入手したら、通い慣れた道を走ってみましょう。その時に、正しく知っておきたいのが自転車の交通ルールです。その最たるものが、自転車はどこを走ればよいのか。答えは「自転車は、車道が原則、歩道は例外」です。道路交通法では自転車は「軽車両」と位置付けているため、たとえママチャリであっても車道を走るのが基本ルールです。守らなければ、「3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」という罰則もあります。また、自転車で車道を走る場合、車に対して逆送してしまう初心者も多いのですが、車と同じく左側通行が大前提です。
 せっかくのスポーツ自転車ですから、もっと走りたいという人は、河川や湖、海岸沿いなどに整備されているサイクリングロードがおすすめです。例えば関東では霞ヶ浦や多摩湖、荒川や多摩川の沿岸コースのほか、鉄道の廃線跡を利用した茨城の「つくばりんりんロード」などがあります。天気のよい日中に信号で止まることのない専用コースを快走すると、最高のリフレッシュにもなります。
 初心者でも参加できる「Mt.富士ヒルクライム」などのサイクリングイベントに参加するのも、スポーツ自転車だからできる楽しみ方の一つです。また、この季節は、翌シーズンの新型モデルが出そろうのに合わせ、幕張や大阪で開催される11月の「サイクルモード」をはじめ、新車発表会や試乗会などの自転車イベントがあるほか、各地の鉄道会社が行っている、自転車をたたまずに鉄道に乗れる「サイクルトレイン」といった企画が目白押しです。自分に合った自転車を探したり、楽しんだりするには、秋はまさにベストシーズンといえます。

 
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