電球型蛍光ランプと白熱電球との違いは?
電球型蛍光ランプとは、電球用のソケットを利用できる蛍光ランプです。白熱電球とほぼ同じ形状で、電球色をはじめ昼光色、昼白色などさまざまな色があります。
白熱電球と比較した場合、消費電力が少なく、かつ寿命が長いことが特長です。例えば60型54Wの白熱電球を、同等の照度に相当する12Wの電球形蛍光ランプに交換すると、電気代は1/4〜1/5で済みます。
ランプ1球当たりの価格は白熱電球の約10倍するものの、寿命が約6倍もあるため、例えば6,000時間使用した場合、白熱電球より電気代が4,662円も安く済みます。寿命が長いということは、電球の交換回数が減り、結果的にゴミの削減にもつながります。
ただし、電球型蛍光ランプよりも白熱電球のほうが優れている点もあります。白熱電球は瞬時に点灯できるのに対し、電球型蛍光ランプは若干のタイムラグ(一拍おいて点灯する)があるため、気になることがあります。照明の見え方の美しさも、白熱電球のほうが質感は高いと言われています。電球型蛍光ランプの場合、若干平坦に見えてしまいます。
電球の種類 |
ランプ代 |
電気代 |
寿命 |
電球型蛍光ランプ12W |
1,890円 |
1/4〜1/5 |
約6,000時間 |
白熱電球60型54W |
168円 |
1 |
約1,000時間 |
■6,000時間使用した場合のコスト比較(1日5時間使用した場合)
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<出典>(財)省エネルギーセンター「家庭の省エネ大事典」 |
手軽にできる省エネルギー
国内や海外で、白熱電球から電球型蛍光ランプにシフトする動きが広がっています。事例をいくつか紹介しましょう。
東京都は2007年6月に策定した「気候変動対策方針」のなかで、家庭からのCO2削減を本格化するとし、その一つに「白熱電球一掃作戦」を展開することが盛り込まれました。都内のコンビニエンスストアやスーパー、家電販売店と協力し、買い物客に電球型蛍光ランプの購入を推奨するとともに、都有施設でも電球型蛍光ランプへの交換を促進するというものです。
2007年7月に開催された大阪・天神祭では、大阪天満宮境内の提灯などに使われた白熱電球のうち、約800個が電球型蛍光ランプに切り替わりました。電球型蛍光ランプを奉納した松下電器によると、2日間で約10時間点灯したとして約126キログラムのCO2が削減された計算になると言います。
2007年2月、オーストラリア政府では省エネルギーの観点から白熱電球の使用を2010年までに段階的に廃止する方針を打ち出しました。カリフォルニア州でも、同様に白熱電球を廃止する法案が同年1月に提出されました。
一般家庭において、照明が占める電気の使用量の割合は16.1%。これはエアコン(25.2%)の次で、冷蔵庫(16.1%)と同じ電気の使用量です。白熱電球から電球型蛍光ランプに切り替えることで、手軽に省エネルギーにつながります。
ぜひこの機会に、照明を見直してみませんか?
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