日本人の食文化の根幹とも言える「お米」。多くの方にとってお米が人生になくてはならない大切な存在となっています。ロハスなはなしでは、数回にわたって「お米にまつわるいろいろ」を探っていきたいと思います。
今回は、炊飯器についてです。
平均買い換えサイクルは6年という炊飯器。家電としては、買い換えサイクルが短い類に入りますよね。商品の売り場に出向くと、「甘み」、「極め」、「炊きたて」、「かまど」「IH」など、米の美味しさを連想させるキーワードが商品名となった製品がずらっと並んでいます。日本人にとっては、「ご飯」は、なくてはならない食品だからこそ、これだけ色々な炊飯器が登場してくるのでしょうね。
電気炊飯器が、初めて世に出たのが1957年。自動でご飯が炊けることの便利さに、驚きと大きな支持を得て、電気炊飯器はまたたく間に家庭内の必需品として広がりました。そして、1988年にIH炊飯器の時代となり、よりおいしく、より便利にと、炊飯器は現在も進化を続けています。
ところで、良く聞く「IH」とは何かご存知ですか?IH(Induction Heating)とは、電磁誘導加熱(でんじゆうどうかねつ)という熱源です。釜のまわりに、導線を何重にも巻いたコイルをつけて電流を流すと、釜に磁石の力が働きます。この磁力によって、かまの金属部分に電流が流れます。金属は電流が流れると高い熱が発生します。最新の炊飯器には、フタや底、側面にもコイルをつけて、全面をIHにしています。そうすると、かまど炊きと同じように、かま全体を強火で包むことができるようになるのです。ごはんをおいしく炊くためには、高火力で一気に加熱することが大事ですよね。「最初は弱火でお米にじっくりと水を吸わせ、そのあと一気に強火にして炊き、沸騰したら少し火を弱める」という「はじめチョロチョロ・・」の難しい火加減も、自動的に調節してくれます。これは、かまど炊きでするのと同じ火加減で、強火の時はとことん強火になるから、芯までふっくら炊けるようになりました。
さてもうひとつ、最近目につくようになったのが「圧力」というキーワード。「なぜ、圧力をかけてご飯を炊く必要があるの?」と思われる方もいるでしょう。圧力をかけると水の沸点が上がります。1気圧の水の沸点は皆さんご存知の通り100度です。ところが、1.5気圧をかけた場合、沸点は112度まで上昇するのです。それによって、米の水分浸透度合いも、浸透スピードも高くなります。米を浸水させる時間は短くて済みますし、炊きあがってご飯になった際の粘りや甘みがぐっと増すのです。
最後に、ご参考までに炊飯器の種類をざっと整理してみました。一番おいしいのは?やはり釜でしょうか。釜炊きは、火力も強く、そのうえ「はじめチョロチョロ・・」の通りに燃えてくれます。
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