グリーンレポート
特集:変わりつつある保険業界<第1回>

-変わりつつある保険業界<第1回>- 2/2

2.進む規制緩和
 1998年施行の金融システム改革法により、証券会社の保険販売が解禁されたのを皮切りに、保険販売は年々規制緩和が進められています。2001年には、銀行による保険の窓口販売が一部認められるようになりました。銀行窓口での販売は、取扱商品が徐々に拡大されており、2007年12月に予定されている全面解禁へ向けて移行しています。
 銀行窓口ですべての保険商品が販売できるとなれば、契約書類の需要は大きく増えることが予想されます。注目しておきましょう。
保険商品の銀行窓口販売解禁の流れ
みずほ銀行で取り扱われている「こくみん共済 自然災害保障付火災共済」加入申込書

3.人気を集める「第3分野」
 保険の商品は、大きく分けて3つの分野に分類されます。第1分野は、人の生死に関して一定の金額を支払う「生命保険」。第2分野は、偶然の一定の事故によって生じる損害を補填する「損害保険」。そして第3分野は、疾病および介護分野にかかる保険契約です。この第3分野の商品は、生保、損保のどちらの会社でも取り扱うことができるので、高齢化社会の到来を背景に、各社から「医療保険」や「介護保険」、「がん保険」などの商品が続々と販売され、しのぎを削っています。
 また、最近では、国民年金への不信感などから変額個人年金保険などが人気を集めています。変額個人年金保険とは、保険会社が株式や債券を中心に資産を運用し、その運用実績によって将来受け取れる年金や解約返戻金などが増減するという保険です。年金額が年金受取開始後一定のタイプと、受取開始後も運用実績によって年金額が増減するタイプがあります。資産運用の実績によって年金原資(将来の年金支払いのために積み立てられる金額)は変動し、払込保険料の総額を上回る場合もあれば、下回る場合もあります。いわば、投資型保険とでも言えるのかもしれません。
 このように、「第3分野」は時代に合わせて新しい保険商品が生まれる分野でもあります。新しい需要が発生する可能性がありますから、次はどのような商品が登場するのか、情報収集しておきましょう。

4.ポイントサービスのゆくえ

 これまで見てきましたように、保険業界には多くのビジネスチャンスの可能性が眠っていることがお分かりいただけたかと思います。今回は、保険業界についての全体的な流れを大まかに説明しましたので、次回では、今後注目すべき新しい保険などについて見ていきたいと思います。

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