グリーンレポート
特集:ポイントサービスの現状と展望<第2回>

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2.大学生協におけるポイントカード
 今年4月、慶應義塾大学の大学生協で使えるポイントカードが登場しました。電子マネー「Edy」機能を搭載した「ANAマイレージクラブキャンパスカード」。優良顧客予備軍とも言える学生たちをターゲットに、ANAが企画。入会金・年会費・発行手数料は無料。生協店舗や食堂、Edy 加盟店で利用すると、200円(税込み)につき全日空のマイレージポイントが1マイルたまります。
 大学生協といえば、教科書や文房具、書籍などを割安な価格で購入できることが魅力です。最近では、電化製品や自動車教習所・英会話の斡旋など取り扱う商品もさまざま。学生一人当たりが大学生協を利用する金額は、年間平均で約16万円。なかには、海外への語学研修費で50万円以上使う学生も少なくないと言われています。今後同カードは、今年度中に関東近郊の25大学に展開予定で、来年度には大学生協東京事業連合に所属する関東地区の50大学に拡大していく予定です。対象となる学生総数は、ざっと14万人。これから入会申込書の需要が見込まれていると言えるでしょう。
ANAマイレージクラブキャンパスカードサービス展開予定大学一覧

3.インターネットショッピングにおけるポイントサービス
 インターネットショッピングでも、楽天グループの「楽天スーパーポイント」などに見られるようにポイントサービスがよく見受けられるようになりました。最近、急成長をしているのが、カード会社の提携企業の中で自由にポイントを移行できる共通ポイントサービスです。

 ネットマイルは加盟サイト数690サイト、会員数275万人(2005年7月末現在)で、日本最大級のオンライン共通ポイントプログラムを行っています。会員は口座を開設するだけで、複数の加盟サイトで発行する共通のポイントを貯めることができます。顧客にとっては、ポイントの獲得機会が豊富にあるため高額な特典を交換するチャンスが増えるというメリットがあります。景品や航空マイルと交換できるのはもちろん、イーバンク銀行とジャパンネット銀行で現金化も可能です。

 また、同じようなオンライン・ポイントサービスを展開するマイスタイルの「ちょびリッチ」では、貯めたポイントを電子マネーに交換が可能です。このように、インターネットではリンクなどの特性を活かしたポイントサービスが充実しています。

4.ポイントサービスのゆくえ

 これまで、2回にわたってポイントサービスについて見てきましたように、最近では、日常生活での買い物だけでなく、例えば、携帯電話のサイトなど様々な業態でポイントサービスが行われるようになってきており、生活のあらゆる場面に浸透してきています。今後はインターネットでのサービスを中心に、まだポイントサービスが行われていない業態にまで広まっていくことでしょう。ポイントサービスが増えれば、帳票類の需要も増えていくことが予想されます。ビジネスチャンスは意外なところに転がっていますから、常にアンテナを張っておくことが大切です。

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