グリーンレポート
特集:ポイントサービスの現状と展望<第1回>
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3.モノの流れ
 ポイントカードとは縁があまりなさそうな不動産業界で、サービスを行っているのは関東地区を中心に賃貸住宅事業を行っている積和不動産。会員サービス「MAST CLUB」は入会金・年会費が無料で、同社が提供する賃貸物件の入居者だけが対象です。毎月支払う家賃1,000円につき1ポイントを付与。例えば、6万5,000円の賃貸物件に4年間暮らした人の場合、65ポイント×48ヶ月で3,120ポイントが貯まる仕組みです。
 貯まったポイントは、次の3つの方法で使用できます。(1)積和不動産グループでの住み替え時に、1ポイント50円換算で、住み替え先の家賃に利用可能(最大家賃3ヶ月分)、(2)積和不動産グループの仲介物件購入時に、1ポイント200円換算で、仲介手数料に利用可能(最大仲介手数料の30%)、(3)積水ハウスで住宅を購入したときは、1ポイント500円換算で建物本体価格から割り引くことが可能。先ほど挙げた例で3,120ポイント獲得した場合で計算すると、(1)は最大15万6,000円、(2)は最大62万4,000円、(3)は最大156万円の割引になります。
 現在、積和不動産には関東地区におよそ10万室の物件があり、4万人の「MAST CLUB」会員がいます。新規入居者に限っていえば95%が「MAST CLUB」への入会を申し込んでいるそうです。今後、会員はますます増えていくことが予想されます。不動産業界においても、さらに受注が大きくなっていきそうです。

4.まとめ
 これまで見てきましたように、今までは想像もつかなかったような業種にまでポイントカードサービスが幅広く利用されるようになっています。視野を広げて、いろいろな業界を観察していると、思わぬところにビジネスチャンスが転がっているかもしれません。常に情報収集のアンテナを張り巡らせておきましょう。
 次回は、さらに別の業種でのポイントカードの事例やポイントカードサービスの今後について、お伝えします。

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