グリーンレポート
特集:ポイントサービスの現状と展望<第1回>
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1.コンビニエンスストアにおけるポイントカード
 基本的に定価販売で、安売りをしないイメージの強いコンビニエンスストアでも、大手各社がポイントカードサービスを展開するようになりました。ICチップを搭載した「ファミマカード」で会員限定価格を提供するファミリーマートをはじめ、プリペイド方式の電子マネーが利用できる「Edyカード」を会員サービスとして利用するam/pmとサークルKサンクス、コンサートチケットなどの先行予約サービスが受けられる「ローソンパス」を発行するローソン、北海道地域でサービスを実施するセブンイレブンと、各社とも近年力を入れてきています。
 そんな中、いち早くコンビニエンスストアでのポイントカード導入に踏み切っていたのが、北海道を中心に埼玉県や茨城県に1,000店以上の店舗を運営するセイコーマート。2000年10月から北海道の全店で、「セイコーマートクラブカード」を発行。他社に先駆けてポイントサービスをスタートさせたため、発行枚数が240万枚とカードホルダーの数が多いのが特長です。また、会員は貯めたポイント数に応じてセイコーマートが提供するオリジナルギフトに交換できるなど、サービスの面でも他社を圧倒しています。
 このような動きに対抗して、大手各社コンビニエンスストアは新サービスを次々と打ち出しています。ポイントカード会員争奪競争の激化が予想され、今後申込書発注の増加が見込める可能性があります。

2.書籍・雑誌販売におけるポイントカード
 書店でポイントカードを始めたのは、関東圏を中心に33店舗を展開する三省堂書店。会員カード「CLUB SANSEIDO」は入会金・年会費無料で、ポイントは金額ではなく店頭で販売している書籍1冊につき3ポイント(=9円相当)付与される仕組みです。貯まったポイントは、三省堂書店で利用できる商品引換券との交換か、各カード会社が実施するクレジットポイントへの変換が可能。カードの利用店舗を25店舗に拡大し、会員数は4月時点で約1万7,000人に達しています。今後、三省堂書店では、会員数10万人達成を目標に会員サービスを強化していく構えで、好調ならば他店が追随する可能性もあり、目を離せない分野と言えるでしょう。
 また、全国に1,100店舗以上展開するビデオ・CDレンタルのTSUTAYAでは、4月1日から、TSUTAYA会員にレンタル時やソフト購入時に与えられている「ティーポイント」の還元対象を書籍・雑誌にまで拡大。これは、ポイント数に応じて発券される300円、500円、1,000円のクーポン券を書籍や雑誌を購入するときに利用できるというもの。5,000〜6,000億円市場であるレンタルCD・ビデオ・DVDに対し、書籍・雑誌における市場規模は2兆円。今後は、年代で見ても幅広い層の新規入会が予測され、私たちの活躍の場がますます広がっていきそうです。
■TSUTAYA Wカード入会申込書

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