グリーンレポート
特集:中部国際空港編「セントレアがもたらすもの」
-中部国際空港編「セントレアがもたらすもの」- 3/4

4.ヒトの流れ
 ヒトの流れはどう変わり、私たちのビジネスにどのような影響をもたらすのでしょうか。ざっと見てみましょう。

1)エアシティーという発想
 セントレアは、国が40%、自治体10%、民間(トヨタ自動車、中部電力など)50%出資の民間主導型空港です。トヨタ出身の社長のもと、設計、資材調達を見直して、約1千億円削減し、5年程度で黒字化を目指しています。年500億円の総収入の半分を商業施設から回収する方針で、旅行者以外の人でも空港内で楽しめるような工夫が随所に見られます。その代表格がスカイタウンです。ショッピングモールをはじめ、レストラン、総合リラクゼーション施設までが揃い、訪れるすべての人々をもてなします。スカイタウンを中心として、90もの商業施設が空港内に林立しています。エアポートの概念を越えるエアシティーというコンセプトは、たくさんの人々を引き寄せる魅力にあふれています。
 セントレアを訪れた多くの観光客が、おみやげやスーツケースなどを宅急便で送ることで、宅急便の送付状の需要が見込まれるほか、各商業施設において領収書の需要が高まるなど、 ビジネスの可能性がどんどん広がっています。

2)セントレアカード
 空港利用者のリピーター作りの一環として、空港としては初めて会員制カード(セントレアカード)を導入しています。カードは「セントレアゴールドカード」と「セントレア一般カード」の2種類。「セントレアゴールドカード」は、セントレア駐車場年間10日間無料や空港ラウンジ無料利用などのいくつかの特典がつきます。「セントレア一般カード」は、UFJ ETCカードが年会費永年無料で利用可能となります。どちらのカードもポイントサービスや優待サービスを受けることができます。これらのカード入会申込書は、名古屋だけでなく東京・大阪にも用意されています。これからも、私たちの活躍の場が増えていくことでしょう。

 最近は「愛・地球博」の開催で全国だけでなく海外からの旅行客も増加し、セントレアの知名度が飛躍的にアップしています。今後は、より多くの観光客が訪れるようになり新しい商業施設やサービスが出現し、新たな需要が生まれることも想定されます。セントレアの動向を注視しておきましょう。

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