-せまるe-Japan編<第3回>- 3/4
ユビキタスネット社会の実現に向けて急速に変化していくなかで、印刷業界に望まれる対応とはどういったものなのでしょうか。
まずは、今後ますます電子化が進むと予想される顧客や自治体からの要求に応えられるよう、デジタルに関する技術や知識をさらに深め、習得することが大切です。そして、これまでの「待ち」の営業姿勢から、文書管理やコンテンツ制作等を顧客に対し積極的に提案していくという「攻め」の営業スタイルに変えていくことも必要となってきます。
また、電子化が進むことで、コスト面でもサービス面でも競争が一段と激化することが予想されます。これからは、取引先と協力して徹底したコスト管理を行ったり、業務の効率化を図ることがますます重要となってくるでしょう。
<トピックス>
印刷会社の電子調達
印刷会社の中には製紙会社や代理店と協力し、すでに紙の電子調達を始めている企業があります。そのメリットは、まず紙自体のコスト削減、業務効率のアップ、管理コスト削減、納品までの期間が短縮でき顧客サービスにつながる、ということなどが挙げられます。紙の電子調達の流れは以下のようになります。
(1)印刷会社が8週先までの調達計画を製紙会社に開示する。
(2)それに対して製紙会社は供給計画を印刷会社に開示する。
(3)出荷指示をかける。
(4)製紙会社の工場から直接大型トラックで納品する。
※金銭の流れに関しては、支払いの問題があるので代理店を通す。
現在、電子調達を行っているのは、年間ある程度の量を常に買っている汎用的な紙の場合が多いようです。そうした汎用的な紙だけでなく、チラシや書籍、雑誌に使用するようなさまざまな紙に対応していくことがこれからの課題といえるでしょう。
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