CLUB GC
表紙へ グリーンレポートへ 技術情報へ Q&Aへ アンケートへ
グレーゾーン金利で揺れる消費者金融とクレジットカード業界<第2回>
 
感圧紙の業界の未来を考える グリーンレポート
グレーゾーン金利で揺れる消費者金融と
クレジットカード業界<第2回>
2007/4/10
1.クレジットカード参入も打開策にならなかった消費者金融
2.メガバンク主導によるノンバンク再編
3.群雄割拠するクレジットカード業界
4.メガバンクを中心に今後も大きな再編が継続
5.まとめ
1.クレジットカード参入も打開策にならなかった消費者金融
 将来のグレーゾーン金利撤廃を視野に、消費者金融業界もただ手をこまねいてきたわけではありません。多重債務や自己破産による貸し倒れの増加などもあって、成長がめざましくイメージアップも期待できるクレジットカード業界への参入を目指してきました。しかし、中堅信販会社ライフを買収したアイフル以外は目立った成果を上げられず、将来への不安からメガバンクの傘下に入る動きにかえって拍車をかけたようです。また2009年から見込まれるグレーゾーン金利の撤廃で、経営がより厳しくなる消費者金融各社の損益分岐点(金利水準)は大手で年利17%、中小では年利23%程度とされます。しかし、年利10%以下のカードローンも登場し始めるなど、資金調達コストの高い中小業者は廃業や事業売却に追い込まれることも予測されています。個人向け融資から撤退して、事業者向ローンへの切り替え、無人店舗化でコストを削減するなど、生き残りにかけた動きが活発化しています。
●消費者金融大手の業界シェア
2.メガバンク主導によるノンバンク再編
 企業向け貸し付けを思うように伸ばせずにいたメガバンクはここ数年、個人顧客取引の強化をもくろみ、個人向けローンのノウハウをもつ消費者金融大手と次々と資本・業務提携を推進したり、消費者の生活に密着したクレジットカードに力を傾注してきました。特に、消費者金融との提携では、独立系、メガバンク系、外資系の三つどもえでの争奪戦を繰り広げる再編劇に大きな影響を及ぼしました。この提携により、銀行ローンと消費者金融の中間の貸出金利で新型ローンを立ち上げ、新しい顧客分野への進出に成功もしています。
一方、メガバンクがカード事業に本格参入し始めたのは2004年4月、都市銀行が直接発行するクレジットカードでも分割払いを扱えるようになってからです。メガバンク各社は合併や提携により規模の拡大を図るとともに、電子マネー機能やETC機能を搭載したもの、手のひら静脈認証によってセキュリティ強化を図ったものなど、魅力的なカードを誕生させて激戦を勝ち抜こうと動きを活発化しているのです。
●国内の消費者金融業界地図(数値は06年3月期)
3.群雄割拠するクレジットカード業界
 以上のような背景をもつクレジットカード業界ですが、日進月歩するIT技術をベースに、今や“クレジットカード”は、その既成概念を一変するほどの進化を遂げています。現在、クレジットカード業界は、信販系、流通系、銀行系の3つに大きく分けられます。これに、携帯クレジットサービスiDを武器に攻勢を強めるNTTドコモなどの通信系や、SuicaやPasmoといった電子マネーを基盤に強力に展開する交通系各社が、消費者囲い込み策の一環として、魅力的な付帯サービスを引き下げて相次いで参入し、混沌とした様相を呈してきています。
次に、再編を含めてクレジットカード業界の最近の動きについて具体的にみていきましょう。
●クレジットカード大手の業界シェア
4.メガバンクを中心に今後も大きな再編が継続
 UFJニコス(会員数2,185万人)は、UFJグループ自体が三菱東京グループに統合されることになったために、さらに大規模なカード会社の統合に発展することになりました。この4月には三菱東京グループの基幹カード会社DCカード(会員数1,029万人)を合わせた、会員数3,000万人を超える国内最大級のメガカード会社が誕生します。
さらに、UFJと関係の深いJCB(会員数5,599万人)とも提携したビジネス展開を視野に入れているとも言われています。
三井住友グループの三井住友カード(会員数1,407万人)は、勢いを増すNTTドコモの携帯クレジットと連携。ドコモとともに会員数増加を積極的に図っています。
また、みずほグループは、昨年初めに関係の深い流通系の大手クレディセゾンとUCカードを合併(合併後の会員数は2,461万人)。さらに絆を強固にしていこうとしています。こうした再編の動きは、私たち印刷・帳票業界にとっても大きな需要をもたらすことが期待できます。
●国内のクレジットカード業界地図
5.まとめ
 貸出金利の変更、ノンバンクやクレジットカード業界の再編・活性化など帳票業界にとって、ビッグなビジネスチャンスです。先に述べたように、消費者ローンもカードローンもすでに先を見越して、年利10%を切るような商品を開発するなど非常に動きが激しくなっています。また、カード業界はグレーゾーン金利撤廃の影響だけでなく、技術革新や交通系や通信系カードの参入、付帯サービス合戦でさらに変化が著しくなってきています。
さらに画期的なシステム、利便性に優れたサービスをもった新規参入者の登場によって、想像もつかないような業界再編が起こる可能性もあります。
成人1人が2.5枚持っているクレジットカード社会の今、瞬時に通り過ぎるチャンスを逃さないためにも、それぞれの業界動向から目をそらさず情報収集に努める必要が大いにありそうです。
 
back
Copyright(c) 2007 FUJIFILM BUSINESS SUPPLY CO., LTD. All Rights Reserved.