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ケータイビジネス最前線<第2回>
 
感圧紙の業界の未来を考える グリーンレポート
ケータイビジネス最前線 <第2回> 2006/11/10
1.個人向けサービスでの戦い
2.法人向けサービスでの戦い
3.新たなビジネスモデル「MVNO」
4.まとめ
1.個人向けサービスでの戦い
 携帯電話会社が注目している個人顧客向けサービスが、「おサイフケータイ」です。「おサイフケータイ」とは、その名のとおり、携帯電話を使ってお金の支払いができるというもの。支払い方法によって、プリペイド(事前入金)式とポストペイ(後払い)式の2種類に分かれます。プリペイド式は、切符を買わずに駅の自動改札を通り抜けられるJR東日本の「Suica」(スイカ)や、コンビニエンスストアなどで支払いができる「Edy」(エディー)などの電子マネーを搭載したものです。一方、ポストペイ式は通称「ケータイクレジット」と呼ばれ、携帯電話でクレジットカード決済ができるものです。「クイックペイ」(JCB)や「スマートプラス」(UFJニコス)などのサービスが普及しています。
「おサイフケータイ」は当初はNTTドコモだけのサービスでしたが、昨年にKDDIも「EZ FeliCa」というサービス名で対応機種を発表。さらに今年1月には、NTTドコモと同じタイミングでJR東日本の「モバイルスイカ」に対応し、対応機種がすでに約500万台普及しているNTTドコモに追随しようとしています。
携帯電話会社はさらに、クレジット事業にも進出。ドコモは昨年、三井住友カードと共同して新クレジットブランド「iD」を立ち上げ、「おサイフケータイ」でクレジット払いが可能なサービスを開始。また、独自のクレジットカード「DCMX」を発行するなどし、サービスの強化を図っています。
これに対抗するかのように、KDDIも6月、クレディセゾン、JCB、トヨタファイナンス、UFJニコスと提携し、クレジットカード「KDDI THE CARD」を発行。また、KDDIは来年、三菱東京UFJ銀行と共同しモバイルネット銀行を設立する予定で、銀行業にも手を伸ばそうとしています。これからもますます、携帯電話での決済サービスが広がりをみせていきそうです。それに伴い、クレジットカードや銀行口座開設の申込書には帳票類が使用される場合がありますから、情報収集しておきましょう。
●非接触ICを使った主な決済サービス
●携帯クレジットの提携関係
●おサイフケータイのサービス展開
2.法人向けサービスでの戦い
 個人顧客に対するコンテンツサービスに力を入れる一方で、各社は法人顧客の獲得にしのぎを削っています。法人市場はユーザーの2台目需要が見込めるうえ、安定した音声通話利用が計算できる市場。ウィルコムが社員同士の通話を月額2,900円と定額にしたのを皮切りに、各社でも相次いで「音声通話定額」サービスをスタートさせています。
また、NTTドコモは8月、これまでよりもデータ通信速度を10倍速めた、高速データ伝送サービス「HSDPA」(High-Speed Downlink Pachet Access)を開始。9月には、ソフトバンクでも同サービスが開始され、無線LANとの複合端末などデータ通信を強化しています。対するKDDIも12月から、データ通信の速度を約13倍速めた新サービスを始める予定です。これらに対応した端末は通称「3.5G(世代)」と呼ばれ、携帯電話による通信のブロードバンド(高速大容量)が本格化してきました。
さらに、KDDIは7月から、企業向けに固定電話と携帯電話の融合サービス「オフィス・フリーダム」を開始。同社では初となる、無線LANに対応した端末を発売しました。端末1台で、社外では携帯電話として、社内ではIP(インターネット・プロトコル)網を使った内線通話が可能となります。先行するNTTドコモの「パッセージ・デュプレ」に宣戦布告をした形です。
こうした法人向けの新サービスが、いつ帳票需要につながるか分かりませんから、提案の準備などを進めておくといいでしょう。
●高速化が進む通信技術
●各携帯電話会社のモバイル・セントレックス・サービス
3.新たなビジネスモデル「MVNO」
 新規参入するイー・アクセスの新ビジネスモデル「MVNO」が今、業界で話題となっています。「MVNO」とは「Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)」の略で、携帯電話会社からサービス・ネットワーク(通信インフラ)の一部を借りて、自社ブランドで通信サービスを提供する形態です。現在、ソニーコミュニケーションネットワーク(So-net)が、ウィルコムのネットワークを利用してPHSのMVNO事業を展開。So-net 会員向けに、PHSのデータ通信サービス「bitWarp(ビットワープ)」を提供しています。
もともと日本の携帯電話業界では、通信インフラと端末、プラットフォーム、コンテンツなどすべてをキャリアが用意する「垂直統合型」のビジネスモデルが一般的でした。しかし、イー・アクセスが目指すのは、各パートを分割し、それぞれを得意とする会社が自由にビジネスを行えるような「水平分離型」のビジネスモデルです。
現在、イー・アクセスはSo-netやニフティと共同して、携帯電話におけるMVNO事業化を検討中。もし事業化されれば、新たな契約申込書の需要が生まれることになりますので、今後の成り行きに注目しておきましょう。
●垂直統合型と水平離型の概念
4.まとめ
 これまで2回にわたって見てきたとおり、携帯電話番号ポータビリティの開始や2社の新規参入により、各キャリアの顧客獲得競争がさらに激しさを増すことは容易に想像できます。ここに述べた以外にも、次々と新サービスが打ち出されていくに違いありません。そのような業界の動きを常に追い、さらには先を見越していくことが、新しいビジネスチャンスを捉えることになると言えるでしょう。
 
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