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銀行業界に吹く新しい風<第1回>
 
感圧紙の業界の未来を考える グリーンレポート
銀行業界に吹く新しい風 <第1回> 2006/8/10
1.地銀再編の背景
2.次々と生まれる、新しい地銀
3.地銀における金利引き上げ
4.まとめ
1.地銀再編の背景
 昨年4月のペイオフ解禁以後、地銀再編の動きが加速度を増しています。もともと地銀は地域経済との結びつきが強く、万が一破綻すれば大きな影響を与えることから、信金・信組とともに手厚い保護を受けてきた存在です。したがって「経営状態が悪くても守ってもらえる」という意識が強すぎて、自力で預金を守る体力(経営体力)をつける積極的な姿勢が育まれない経営体質が続いてきました。
ところが、ペイオフ解禁によって預金者の目が厳しくなり、経営状態の悪い銀行は預金が集まらず一気に苦境に立たされる可能性が高まっています。特に、一つの都道府県に3〜4行がひしめき、小さな市場で住み分けをしてきたような地銀にとっては、先に大きな再編を経てきた大手銀行や信金との競争に打ち勝つのは至難の技です。以上のような背景から、危機感をいだいた経営体力の弱い地銀が、他行との経営統合を検討するようになってきているのです。
地銀が再編され新しい地銀が生まれると、口座開設申込書をはじめとする帳票類が刷新され、需要増につながりますから、注意しておく必要があります。では、今後どういった地銀が再編・合併するのでしょうか。次章で取り上げていきます。
→地方銀行一覧
2.次々と生まれる、新しい地銀
 地銀は数年前から吸収や合併を繰り返してきました。今年から来年にかけても、いくつか再編が行われる予定ですので紹介していきます。
和歌山県では、地銀の紀陽銀行と第二地銀の和歌山銀行が、今年2月に持株会社「紀陽ホールディングス」を設立。実質的に、紀陽銀行が和歌山銀行を吸収合併することで無駄な体力を使わずに生き残っていこうという戦略が見られます。10月10日には「紀陽銀行」に一本化されていく予定です。
山形県では昨年10月、東北初の銀行持株会社「きらやかホールディングス」が設立されました。山形しあわせ銀行と殖産銀行という2つの地銀の経営統合が目的で、来年4月には「きらやか銀行」として再出発する予定です。これで山形県は、1県3行体制になりますが、それでも金融庁が理想とする1県2行体制からみれば、依然としてオーバーバンキング状態が続くことになり、山形県の地銀再編の動向はこれからも注目したいところです。
また、山口県で預金シェア32%、貸出金シェア45%と圧倒的に強い地銀の山口銀行が、広島県のもみじ銀行を吸収合併するという珍しいケースもあります。今年10月に、持株会社「山口フィナンシャルグループ」が設立される予定です。
以上に述べたほかにも、今年4月には、大分県の豊和銀行が福岡県の西日本シティ銀行へ、経営統合を前提とした増資引き受けを要請するなどしています。このように、生き残りを賭けた地銀の再編・淘汰の流れはまだまだ続きそうですから、こまめな情報収集が欠かせません。
最近行われた、地方銀行の合併
最近行われた、地方銀行による持株会社の設立
3.地銀における金利引き上げ
 7月に行われた日銀のゼロ金利解除を受け、大手都市銀行はこぞって普通預金や定期預金の金利の引き上げを行いました。これに続けとばかり、いくつかの地銀も金利の引き上げを発表。7月18日現在で、普通預金の利上げが明らかになっている地銀および第二地銀は、岩手銀行、東北銀行、北日本銀行、七十七銀行、仙台銀行、東邦銀行、福島銀行、横浜銀行、福岡銀行などです。いずれも金利が0.001%から0.1%と100倍に上がっています。普通預金の金利が上がったのは、実に約6年ぶり。今後、利上げの動きは全国の各行へと広がっていく見通しです。こうした金利の引き上げは帳票類の需要増を後押ししますので、うまく受注へとつなげる体制を整えておきましょう。
4.まとめ
 地銀は大手銀行と比較すると、財務体質向上や不良債権処理が遅れていると言われており、経営体力を示す自己資本率や不良債権の比率などを急ピッチで改善する必要に迫られています。また、これからは各行において、普通預金の利上げなどをベースとしたサービス競争の激化が必至です。合併に伴う行名やロゴの変更、利上げによる帳票関係の新需要が生まれることも大いに考えられます。激震の続く地銀の再編劇からは、これからも目が離せそうにありません。
 
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