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感圧紙Q&A
 
Q.1 上質紙に印刷して複写用紙を作成できるインキがあると聞きいたのですが、どのようなインキでしょうか?
A.1 UV硬化型のインキでSDU-201というスポット(顕色)インキがあります。このインキは、上質紙に印刷することで、顕色面、つまりC紙を作成することができるインキです。
Q.2 減感で地汚れが発生した時に、湿し水は水道水だけにした方が良いと聞いたことがありますが、H液やIPAを使用しないでも良いでしょうか。
A.2 H液やIPAなどを使用した方が良いと考えております。
水道水(水のみ)で上手くいった話を聞いたことがありますが、色インキを使用する場合と同じで、H液やアルコール(IPA)を使用した方が印刷性が向上すると考えております。

注意点!
H液やIPAの添加量が多すぎると逆に汚れの原因になることがありますので、使用方法を守ってください。
Q.3 減感(FN−104使用)印刷後、減感効果が弱いことが分かりました。再度、同じ場所に減感印刷を行っても良いでしょうか。(2度刷り)
A.3 基本的に2度刷りは、お薦めできません。
減感インキ(FN-104、FN-8、FN-300)は、ベタ印刷適性を持たせるために、インキがやわらかめになっており、再度印刷行うと、インキがブランケットに取られてブランケットが汚れたり、他の箇所へ付着したりとトラブルになります。減感インキの印刷を後刷りでお願いしているのはそのためです。
例外として、UV減感インキの場合は、2度刷りが可能です.但し、 UV印刷で、乾燥されていることが必要です。
Q.4 減感印刷を行った箇所を再生(発色させる)させる方法はありますか。
A.4 残念ながら方法はありません。
「顕色インキ(UVスポット)を上から印刷してはどうか。」と聞かれることがありますが、減感インキの影響が徐々にでてきますので使用できません。
また、減感インキを先刷りしているため、ブラン汚れなど別のトラブルになることが考えられます。
Q.5 減感印刷で紙版を使用したら、地汚れが発生しました。何が原因でしょうか。
A.5 減感インキと紙版および紙版用H液(PS版兼用H液含む)の相性が悪いことが原因です。PS版およびPS版用のH液に変更してください。
Q.6 冬季の寒冷時(朝一番など)の特に印刷開始時に、減感インキが固く印刷がやり難いのですが、コンパウンドなどの添加剤を入れても良いでしょうか。
A.6 コンパウンドなどの添加剤を入れると減感剤がうすくなり、効果が低下するため使用しないでください。
※印刷時の着肉量を増やせば良いという見方もあるが、それは乾燥性低下の原因にもなり、別の品質問題、転移汚れ(セット・オフ)等が 発生する場合があります。
※固くなる原因は、夜の間に室温がさがるのとあわせてインキが冷えて しまったことが考えられますので作業環境、印刷機および減感インキを温める工夫をすることが必要です。
1.暖房を入れ、作業環境を整える。
2.印刷機を空回し(ウォームアップ)する。
3.減感インキを缶のまま温湯に漬ける (直火は不可、部分的に高温になりインキが変質します)。
Q.7 しばらく使用していなかった減感インキの缶を開けたら、表面に茶色い液が染み出ていました。保管方法が悪かったのでしょうか。
A.7 茶色い液状のものは、減感インキの成分です。静置している時間が長い場合に発生する場合があります。その場合は、缶の中でインキを混ぜてください。
Q.8 地紋印刷で使用するインキで注意することはありますか。
A.8 グロスインキのようなワックスが多いものは避けてください。
ワックスが多いものは、顕色剤の表面を覆い、発色阻害の原因となります。
※1ポイント 100線/インチ以下 網点面積30%以下が適当です。またテスト印刷で発色の確認をすることをおすすめします。
Q.9 裏印刷で使用するインキで注意することはありますか。
A.9 乾燥の遅い浸透型のインキを避けてください。
乾燥性の良好な酸化重合型を使用するか、さらにドライヤを適宜加えて使用してください。UVインキを使用することもできます。
※1ポイント 100線/インチ程度で網点面積は30%以下なら問題ありません。また減感印刷面およびスポット印刷面が下にくる場合は避けてください。
Q.10 減感部分と重なるインキが変色しましたが、なぜでしょうか。
A.10 一般印刷インキの上に減感インキを重ねると、変退色したり、ブリード(ニジミ)を起こします。これは、減感インキに含まれる成分が色インキと反応するからです。そのため、減感インキと重ね刷りしても変退色やブリードを起こさない耐性インキ(耐減感インキ)を必ずご使用ください。
耐性インキは、ほとんどのインキメーカーで用意されているので、ご相談ください。
Q.11 UV印刷で中用紙・下用紙に印刷したインキが変色しましたが、なぜでしょうか。
A.11 一般用のUVインキを使用したことが原因です。UVインキには、一般用とノーカーボン用の2種類があり、<感圧紙>の印刷には必ずノーカーボン用をご使用ください。
UVインキには、紫外線に反応して速く乾燥させるための光硬化剤という成分が入っており、一般用UVインキの光硬化剤は、ノーカーボンの顕色剤と反応してインキの色を変えてしまいます。例えば、スミが黄色に変色します。一方ノーカーボン用UVインキでは、異なる硬化剤を用いているので、そのようなことは起こりません。
Q.12 UV印刷で、上用紙の表面や下用紙の裏面、つまり原紙面に印刷したインキが、中用紙や下用紙の顕色面にヌケて黄変しました。どんな点に問題があったのでしょうか。
A.12 上用紙の表面や下用紙の原紙面に使用したインキが、一般用のUVインキだったことが原因です。「ノーカーボンに印刷するUVインキは、すべてノーカーボン用を・・・」というのは原紙面でも例外ではありません。また、ノーカーボンと上質紙をセットする場合でも、上質紙にもノーカーボン用UVインキをお使いください。
Q.13 UV印刷で、スポット印刷部分と重なるインキが変色しましたが、なぜでしょうか。
A.13 これも使用したインキが一般用のUVインキだったことが原因です。スポットインキにも顕色剤が使用されているので、ノーカーボン用のUVインキを使用してください。

ポイント
地紋印刷 グロスインキのようなワックスが多いものは避ける。
テスト印刷で発色の確認をする。
裏印刷 乾燥の遅いインキは避ける。
UV印刷 上質紙も含めてセットになる伝票にはノーカーボン用の
UVインキを使用する。
「ノーカーボンに使用するUVインキはノーカーボン用を使用する。」
減感印刷と
重なる印刷
耐減感インキ(耐性インキ)を使用する。
スポット印刷と
重なる印刷
UVインキを使用する場合には、スポット印刷箇所と重なる
用紙には表裏に関わらずノーカーボン用UVインキを使用する。
 
 
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